今回は新株予約権について調べてみました!
新株予約権ってなに?
新株予約権とはある価格で一定の期間内に株を買うことができる権利のことです。
新株予約権を保有していて、予約券の期間内であれば、現在の企業の株価に関係なくその予約権で決められている価格で企業の株を購入することができます。
新株予約権の仕組み
新株予約権の発行から行使までの流れ次のようになります
1.発行
新株予約権が発行されるときは行使価格、行使期間、数量、などの内容が決められます。
行使価格:新株予約権を行使して株を購入するための価格です。現在の株価より低く設定されることが多いです。
行使期間:新株予約権を行使することができる期間です、この期間内に権利を行使しない場合権利は無効となります。
2.新株予約権の購入
予約券の購入にはオプション料がかかります。オプション料は株価、行使価格、行使期間、株価の変動性などによって決められます
3.新株予約権の行使
新株予約権の保有者が行使価格で株式を購入します。行使期間内に権利を行使しない場合、権利は無効となり、オプション料のみが購入者の損失となります。
4つの種類と目的
新株予約権には次の4つの種類があり、それぞれに目的があります。
1.社内向け発行(ストックオプション)
従業員や取締役に対して発行される予約券で、行使価格は現在の株価より低く、行使期間が数年後に設定されることが多いです。
株式によるインセンティブを得るためにモチベーションが上がること、行使期間が数年後であるため早期退職を減らせることが期待できます
2.社外向け発行
社外の第三者(一般投資家や取引先、提携企業)に向けて発行される新株予約権です。社外の投資家からの資金調達、取引先や提携企業に対して発行することで関係が強化できること、投資家に広く発行することで企業の知名度や市場での価値を上げることが期待できます。また友好関係のある第三者に新株予約権を発行することで、敵対的買収を防ぐ目的もあり、このことをポイズンピルと云います。
3.無償割当
新株予約権を既存の株主に無償で割り当てることを云います。
大規模な増資の際に既存株主が受ける損失を補填する目的で主に発行されます。
4.有利割当
新株予約権を株主以外の特定の個人や法人に有利な条件で割り当てることです。新たな株主を募る目的で主に発行されます。ただし不公平な予約券であるため発行を行うには株主総会で理由を説明し、特別決議で承認を得なければなりません。
まとめ
新株予約権の発行には企業の様々な戦略があり、うまく活用すればリスクを減らして投資を行うことができます!これを機に新株予約権に注目してみてください!
レポーター
名古屋大学 2年 渡邉康介