ベンチャーキャピタルについて

ベンチャーキャピタルとは

ベンチャーキャピタル(Venture Capital)とは、ベンチャー企業やスタートアップ企業に対して出資する投資会社のことです。高い成長率が見込まれる上場の新興企業に出資して株式を取得し、将来的にその企業が上場した際に株式を売却します。このようにして、大きな値上がり益の獲得を目指す投資会社や投資ファンドのことをベンチャーキャピタルといいます。ベンチャーキャピタルは略してVCと呼ばれることもあります。また、投資だけでなく、経営ノウハウやネットワークの提供、戦略的アドバイスなど、投資先の成長を促すためのサポートを行うのもベンチャーキャピタルの特徴です。このサポートは、投資リスクを軽減し、未上場企業の価値をあげることが目的で、株を売却する際により多くの利益を得ることを目指しています。

ベンチャーキャピタルの種類(※1)

ベンチャーキャピタルは様々な種類に分類することができます。ここでは代表的な6種類を紹介します。

・金融機関系ベンチャーキャピタル
政府系ベンチャーキャピタルは、国や地方公共団体などが出資する資金をもとに投資活動を行っています。国内の技術革新や産業育成を重視しているため、産業政策と連動した投資が多いという特徴があります。

・大学系ベンチャーキャピタル
 大学系ベンチャーキャピタルは、大学が出資する資金を元にしており、大学や研究機関関連の未上場企業に対して投資を行っています。大学や研究機関から生まれる技術やビジネスの支援を主な目的とします。特に、大学の研究成果を商業化するためのベンチャー企業やスタートアップ企業に対し、積極的に投資と支援を行います。

  • ・事業法人系ベンチャーキャピタル
     事業法人系ベンチャーキャピタルは「Corporate Venture Capital」(CVC)とも呼ばれています。事業会社がベンチャー企業に対して行う投資活動のことです。自社の成長のために、新しい技術を取り入れることを目的とした投資が多い傾向があります。
  • 独立系ベンチャーキャピタル
      独立系ベンチャーキャピタルは、機関投資家や海外投資家など複数の投資家からの出資を受けていて、特定の親会社を持っていません。そのため、独立した資本を持っており、特定の企業や業界に縛られることなく投資活動を行うことができることが強みです。

 おわりに

 今回のコラムではベンチャーキャピタルについてまとめました。ベンチャー企業やスタートアップ企業にとって、返済義務のない投資を行うベンチャーキャピタルは貴重な存在です。また、ベンチャーキャピタルにとってはまだ世に広がっていない革新的な技術やアイデアを持っている企業を早期に発見し投資することができ、大きな利益を出す可能性があるというメリットがあります。ベンチャー企業やスタートアップ企業は、市場に新たな刺激を与えることで、市場を活性化する存在として期待されています。(※2)そんな経済の生産性の向上につながっていく企業を応援するベンチャーキャピタルにも注目したいです。

参考文献
(※1)https://www.nihon-ma.co.jp/columns/2023/x20230322/ 日本M&Aセンター
(※2)https://www.boj.or.jp/research/wps_rev/rev_2024/data/rev24j04.pdf 日本銀行HP

金城大学 2年 五十川瑠奈

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