
提供:(株)ジンジブ
取材日:2024年8月27日
①高校生採用の最前線!ジンジブの挑戦
②ジンジブ流・若手採用の新常識
③高校生の未来を支えるジンジブとは?


今回の取材記事担当は大阪国際大学2年 藤山友汰です。よろしくお願いします!
予習:高校生の就活ルール
高校生 | 大学生 |
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・学校斡旋で1社のみ応募可能 ※一部地域:3社までや複数応募が可能 ・7月1日求人解禁、9月5日応募開始 ・短期間で完了 ・学校を通じて求人票入手 | ・自己応募で複数社応募可能 ・3月から随時開始 ・長期間にわたる ・ネットや説明会で収集 |
予習: 高校生の就職支援の現状と課題
日本の高校生が直面する就職活動の状況は、大学生とは大きく異なる特徴と制約があります。その中でも特に注目すべきなのが「1人1社制」という独自のルールです。このルールは、文字通り、一定の期間、高校生が一度に応募できる企業を1社に絞るもので、複数の企業を受けることができないというものです。この制度は、約80年前から続いており、現在でも全国的に施行されています。

高校生の就職活動には、なぜ制限があるのでしょうか?
それは、高校生の就職活動を『学業優先』とするためのルールです。また、すべての高校生たちが内定を取りやすくするためのルールでもあり、就職率は非常に高くなっています。


なるほど。しかし、その制限によって、高校生が十分な情報を得たり、複数の企業を比較する機会が減っていると聞きますが?
はい、その通りです。そのため、高校生が就職先でミスマッチを感じ、早期に退職してしまうケースが多いことも指摘されています。


さらに、求人情報が主に学校を通じて提供されることで、本人の希望とは異なる企業を選ばざるを得ない状況もあるそうですね。
そうですね。多くの高校生は、大学生のように自由に複数の企業を受けられるとは思っていません。このギャップこそが、高校生の就職活動の大きな課題の一つといえるでしょう。

ジンジブの強みは?
株式会社ジンジブは、高校生の就職・採用支援に特化した事業を全国で展開する企業です。この事業に注力する背景には、創業者・佐々木の実体験と日本の中小企業における未来の人手不足に対する強烈な危機感があります。ジンジブの創業者・佐々木は自身が高卒で社会に出る際に就職活動で非常に苦労した経験を持ち、高校生の就職活動が抱える課題を肌で感じていました。当時の経験から、高校生が大学生とは異なる厳しい就職活動ルールの中で進路を選択しなければならないことを痛感し、その課題を解決するための事業を立ち上げることを決意しました。

ジンジブが本格的に高校生の就職・採用支援に取り組み始めたのは、2015年からと伺っています。もともとは広告代理店としてスタートされたそうですね。
はい、そうです。当初は広告代理店として事業を展開し、順調に成長していました。しかし、『本当に社会に貢献できる事業は何か』と考えたときに、広告業界での競争だけではなく、社会課題を解決する事業にシフトする必要があると感じました。創業者の過去の経験も影響し、高校生の就職・採用支援に特化する決断をしたのです。


その当時、高校生の就職・採用支援に取り組んでいる企業は少なかったのではないですか?
はい、ほとんどありませんでした。ジンジブはパイオニアとして高卒業界をリードする形でこの事業を進めていきましたが、この市場は切り開くことは容易なことではありませんでした。特に大きな課題として三者協定とルールがありました。具体的には、厚労省・文科省、全国校長会、主要経済団体の大きな壁、さらには高校の先生方との信頼信用関係の構築が重要でした。


確かに、多くの学校では就職支援を担任教師が担当していますよね。民間企業の参入に抵抗がある場合も多いと聞きます。
その通りです。そのため、地道に何度も何度も高校訪問を重ね、先生方との信頼信用を築いていった結果、1年で全国3分の1の高校に働きかけています。先生方の求人管理のDX化を支援するシステムの無料導入や、生徒向けのキャリア教育支援の授業をさせていただくまでになりました。


そうした努力の結果、ジンジブは他の企業が参入しにくい『参入障壁』を持つ独自のポジションを確立されたのですね。
はい、そうです。そうした背景が、私たちの強みの一つとなっています。



提供:(株)ジンジブ
ジンジブは、高校生の就職・採用支援に特化し、さまざまな取り組みを行っています。その中でも特に注目されるのが、高校生向けの合同企業説明会「ジョブドラフトFes」や「おしごとフェア」です。このイベントは、高校生が直接企業と触れ合う機会を提供し、就職活動における選択肢を広げることを目的としています。

ジョブドラフトFesはどのような目的で開催されているのですか?
高校生が実際に企業の担当者と触れ合うことで、文字情報だけではわからない企業の魅力や、自分に合った職場環境を見極めることを目的としています。


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ジョブドラフトFes
ジョブドラフトFesとおしごとフェアでは、2024年は全国の都市で31回開催しました。大阪会場では60~70社の企業と約500名の高校生が参加しました。
また、ジンジブは高校生版の求人サイトを運営しており、動画や写真を通じて企業の情報を視覚的に提供することで、高校生にとって分かりやすい形で就職先を選べるようにしています。高校生たちは、求人サイトで得た情報を基に、さらにさらに合同説明会などの機会で企業と直接交流し、自らの将来を主体的に決めるきっかけづくりをしています。

提供:(株)ジンジブ
株式会社ジンジブは、高校生の就職・採用支援に特化した事業を全国で展開する企業です。この事業に注力する背景には、創業者・佐々木の実体験と日本の中小企業における未来の人手不足に対する強烈な危機感があります。ジンジブの創業者・佐々木は自身が高卒で社会に出る際に就職活動で非常に苦労した経験を持ち、高校生の就職活動が抱える課題を肌で感じていました。当時の経験から、高校生が大学生とは異なる厳しい就職活動ルールの中で進路を選択しなければならないことを痛感し、その課題を解決するための事業を立ち上げることを決意しました。

ジンジブさんは、学校との連携も強化されていると伺いましたが、具体的にはどのような取り組みをされているのでしょうか?
はい、私たちは各高校で生徒向けのキャリア教育や先生の求人管理のDX化支援の取り組みを進めています。具体的には、高校の生徒たちに対して、無料でキャリア教育や就職活動に関する授業もおこなっています。これによって、先生方の業務負担も軽減しながら、より多くの高校生たちがミスマッチのない適切な進路選択を自己選択で行えるようにサポートをさせていただいているのです。


無料での授業提供というのは、かなり手厚い支援ですね。それにより、高校生の抱える『情報不足』や『選択肢の狭さ』といった問題に対応されているのですね。
その通りです。私たちの支援は単なる就職活動のサポートにとどまりません。高校生たちのキャリア形成や自分の将来について考えるきっかけを提供したり、仕事観や人生観の気付き、インターンシップ、職業体験、など高校生たちに伴走をしながら就職後までも支援をおこなう人生の伴走者となれるような存在を目指しています


取材の様子

提供:(株)ジンジブ
高校生の就職活動において、企業と高校生の間で生じる「ミスマッチ」は長年の課題となっています。ジンジブが提供する支援内容にもかかわらず、この課題の根本的な原因として挙げられるのは、情報不足とコミュニケーションの欠如です。高校生は限られた情報の中から就職先を選ばなければならず、企業側もまた高校生のニーズや適性を十分に把握する機会が少ないのが現状です。

社内にポスターを貼っていただきました!
@higedaruma_ 進路に悩む高校生は「ジョブドラフトナビ」で検索しろよ!byヒゲ先生 #ジョブドラフト #高校就活 #ジョブドラフトナビ #高校就活ならジョブドラフト #がんばれ高校生 @ジョブドラフト@高校就職 ♬ オリジナル楽曲 – 髭達磨
@jobdraft このコツさえ覚えておけばもう怖くないです‼︎ #就活 #キャリア #面接対策 ♬ ハルカ – YOASOBI
提供:(株)ジンジブ
ジンジブはSNSを活用したプロモーションにも力を入れています。TikTokやInstagramなど、若者に人気のあるプラットフォームで高校生に向けたコンテンツを発信し、高校生がより主体的に就職活動を行える環境を整えています。これにより、企業や就職活動に対する認識を変え、より多くの選択肢を提示することが可能になっています。

SNSでのプロモーション活動も積極的に行われているようですが、具体的にはどのような取り組みをされているのでしょうか?
高校生に人気なインフルエンサーを起用し、TikTokやInstagram、YouTubeなどでCM配信をおこない全国の高校生へのPRにも強化をしています。特に、高校生が興味を持ちやすい内容を重視したコンテンツ作りをおこなっており、その結果、ジョブドラフトNaviのユーザー数やPV数の増加にもつながったり、ジョブドラフトFesなどのイベントの参加者数の増加にもつながっています。

今後の展望

提供:(株)ジンジブ
ジンジブは、今後も高校生の就職・採用支援においてミスマッチのない双方にとって納得のできる環境創りを目指しています。現在、高校生の就職活動には多くの制約があり、「一人一社制」や「先生斡旋」などのルールが高校生の自由な選択を妨げる要因となっています。ジンジブの目指す未来は、高校生たちがファーストキャリアの選択を自由に自分で選べる環境を創ることであり、先生を頼りたい生徒がいればこれまで通り先生を頼り、または、大学生のようにたくさんの企業を見てたくさんの企業から選びたい生徒は複数応募をすればいい、そんな高校生が自由に就職活動のやり方を選べる「自由化」の実現をしてあげたいと考えています。

多様なキャリア支援を進めているようですが、具体的にはどのような展開を考えていますか?
例えば、3年生の就職活動支援だけではなく、1年生や2年生でのインターンシップ支援や職場見学支援、既卒者や高校を卒業した人たち向けにジョブドラフトNextという第二新卒のマッチング支援、さらには既卒者や高校を卒業した人たちが学べるスクール運営ではITスキルや営業スキル、社会人基礎スキルなどを学びこれまで高校生では中々選択肢が少なかった業界やベンチャーに就職していくための機会を提供します。

やはり、経営のセンターピンは人事(人)です。そのためジンジブでは高卒採用支援だけではなく、人事領域のサービス拡大を目指し、採用(新卒・中途)、定着、評価、教育、賃金、福利厚生など、特に中小企業向けに「人事部BPO」として、企業の採用力向上、定着力向上、ブランディング向上など企業の成長を支援していきます。さらには、DX支援として企業内のDX化をサポートする支援も始めていきます。

提供:(株)ジンジブ
高校生の就職・採用支援における意義
高校生の就職・採用支援市場に新たなプレイヤーも参入し始めています。当社は歓迎しています。競争の活性化が社会全体の関心を高め、就職活動のルールや慣習の改革につながると考えています。大卒と同じように多種多様な企業の高卒採用が進めば、高校生の就職の選択肢が広がり、より良いマッチングが実現されるでしょう。ジンジブは本気で高卒新卒や高卒第二新卒の社会課題に挑みます。
これからも『高校生が自分の未来を主体的に選べる社会』を目指し、様々なステークホルダーとの連携を強化していきます。

森様よりメッセージ

以上、株式会社ジンジブ(銘柄コード:142A)の取材報告でした!

レポーター:甲南大学 3年 北田大夢
ジンジブ様の活動は、高校生の就職支援において非常に素晴らしく、社会貢献度が高いと感じております。ジンジブ様も高校生の大量採用を行っており、今後、高校生が「一人一社制」以外の就職活動方法を知る機会が増えることを期待しております。ジンジブ様の今後の展開を楽しみにしております。

レポーター:甲南大学 3年 平川湧斗
ジンジブさんの取材に伺うまでは、高校生の就活に様々なハードルがあることを知りませんでした。高校生の新たな未来の可能性を切り拓いているジンジブさんの事業は日本にとって必要不可欠なものとなるだろうなと感じました。今後の動向が楽しみです。

レポーター:大阪国際大学 2年 藤山友汰
ジンジブの取材を通じて、高校生の就職活動の実態について知ることができました。現在、日本では人手不足が課題となっており、高校生の就職という選択肢もますます重要になっていると感じました。今後、高校生の就職活動に対する認知が広がり、その重要性が社会に浸透すれば、ジンジブさんの存在感もさらに大きくなると感じました。
取材協力:株式会社ジンジブ
取材レポーター:北田大夢(甲南大学 3年)
平川湧斗(甲南大学 3年)
藤山友汰(大阪国際大学 2年)
取材記事担当 :藤山友汰(大阪国際大学 2年)
取材SNS担当 :片野源也(名城大学 3年)
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企画・構成・撮影:株のトラ®

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