取材日:2024年6月17日
①革新と情熱の結晶:医療機器開発ストーリー
②医療現場を変える!挑戦と成功の軌跡
③未来の医療を創る:独自技術とその裏側とは?
提供:大研医器株式会社
大研医器は、急性期病院における主に手術室やICUで使われる医療機器の製造・販売を手掛ける企業です!
現在は自社開発した医療機器の製造販売を行っています!特徴的なのは、研究開発から製造、そして全国の病院への販売までを一貫して自社で行っている点です。顧客に対して直接売り込みを行うというスタイルをとっており、BtoBではなくBtoCに近い形で営業活動を展開しています!
提供:大研医器株式会社
なぜこのようなビジネスモデルにシフトチェンジしたのですか?
以前は、大手企業に商品を作ってもらい、全国に販売していました。しかし、自社で企画して作った商品が大手に取られてしまうという経験を経て、自社での商品開発にシフトしました!
山田様
自社で開発した商品を自分たちで販売することが今日の同社の強みですね!
NEXT 会社の強みについてお聞きしました!
提供:大研医器株式会社 フィットフィックス
成功の鍵となっているのは、高い利益率を支える独自の技術力と特許戦略です。同社は、手術で使用される「フィットフィックス」という吸引器の開発で、日本の手術における市場の約8割を占めるまでに成長しました。この製品は、医療現場のニーズから生み出された特許による製品の優位性により市場を凌駕しました。
手術で使用する吸引器「フィットフィックス」の開発では、油を固める油処理剤から起草を得ました。今までの医療では、手術での血液は液体の状態で廃棄処理が必要で、感染症リスクが高い状況でした。しかし、この「フィットフィックス」は血液を固め、容器ごとそのまま熱処理することで大変安全な処理が可能になりました。
特許を取るのは難しいことだと思いますが、どうして新製品を次々に開発していけるのですか。
確かに特許を取ることは本当に難しいです。広い範囲をカバーする特許を取得するには独創的な発想と技術力が必要です。ですが、高い利益率を確保することができています。なので、さらなる研究開発への投資が可能となり、新たな製品の開発や既存製品の改良を進めることができます。
山田様
他社に追いつかれる前に一歩リードした製品を開発する。シンプルですがすごい戦略ですね!大研医器さんの独創性と技術力に圧倒的な自信があることがうかがえますね!
製品名に関するユニークなエピソードがあります。「QinPot Joe」という名前の製品は、社員の「江原穣」さんの「ジョー」から名付けられました。このような遊び心のある命名も大研医器の魅力かもしれません!
取材の様子
製品開発は、研究開発の最初から市場投入まで一貫したプロセスを持っています。まず、製品のコンセプトを明確にし、試作品を製作します。試作品は開発者自ら医療現場に持ち込み、医師や看護師の意見を直接収集します。このフィードバックを基に、何度も改良を重ねていきます。
フィットフィックスは医療従事者からの意見が多く取り入れられた商品ですか?
そうですね!現場の声に答えた製品となっています。開発者目線だけではよい製品は生まれません。やはり、使う人にとってより良いものでなければなりません。血液を安全に、簡単に、処理をする。これが現場のニーズでした。この製品開発プロセスは今までとは違う画期的な製品を作るため非常に重要だと感じています。
山田様
企業文化にも触れました。社員一人ひとりが経営者の感覚を持ちながら仕事に取り組む環境を整えています。多くの社員が社長の人柄や会社の理念に共感して新卒入社や転職をしてきており、全員が会社の成長に貢献する姿勢を持っています
社長は研究開発に参加するんですか?
社長自身も物理学者としての背景を持ち、新製品の開発に情熱を注いでいますね。社長の厳しい評価と積極的な議論が、製品の品質向上と革新を促進する原動力となっています。
多久和様
社長は自らも商品開発に参加するのは、熱い思いが伝わります!
社内にポスターを貼っていただきました!
大研医器は人材育成と共同研究に力を入れています。新しい技術者の教育のための研修制度を整備しており、入社した新入社員には様々な分野の知識を学ぶ機会を提供しています。具体的には、電子工学、機械工学、ソフト工学、薬機法など多岐にわたる分野を横断的に学び、それらの知識を融合して商品開発を行います!幅広い分野の知識が必要とされています!
提供:大研医器株式会社 マイクロポンプ
共同開発についてもう少し詳しく聞きたいです!
全国の有名大学の教授と連携し、最新の技術や知識を取り入れるための共同研究も行っています。単なる技術供与に留まらず、医療現場ニーズに基づいた開発を進める形で行われています。それにより独自技術のマイクロポンプの実用化に成功し、クーデックエイミーPCAという製品が完成しました。
多久和様
開発では人材が重要ですよね。
人的投資の強化にも力を入れており、営業活動や開発活動への投資を通じて、社員のモチベーションを高める施策を講じています。これにより、社員一人ひとりが成長し、会社全体の競争力が向上することを目指しています。
山田様
NEXT 今後の展望!
大研医器は、未来の医療機器の効率化やAI技術の導入を目指しており、看護師や医師の負担を軽減するための技術開発を進めています。具体的には、患者のデータ管理や医療機器の管理の効率化を図るためのシステムを開発しています。さらに、社長のモチベーションは、医療に貢献する大きな会社になることであり、社員たちもその目標に向かって一丸となって取り組んでいます。
医療の現場では、まだ紙ベースで業務を行っているといった非効率な作業を行っていることも少なくありません。これにより、業務の時間が延び医療ミスにつながりかねません。働き改革が医療の現場で進んでおり、業務の効率化を求められているそうです。
さらに、グローバル展開も加速しています。現在の海外売上は全体の3%程度ですが、アメリカ市場を含む海外進出を強化し、シェア拡大を目指します。新製品のクーデックエイミーPCAの海外展開を進め、販売拡大に応じて校内生産も強化し、品質とコスト面での優位性を確保し、グローバルな企業を目指します。
提供:大研医器株式会社 クーデックエイミ―PCA
以上、大研医器株式会社(銘柄コード:7775)の取材報告でした!
レポーター:甲南大学 3年 北田大夢
自分の専門分野以外のことも勉強しながら研究することで、さまざまな分野のメリットやデメリットを知ることができたのはとても興味深かったです。また、一貫して製品開発に携わり、製品が発明される過程を見届けられたのは本当に面白いと思いました。これからも、特許製品を超えるような素晴らしい製品を作り、医療に貢献できることを願っています。
レポーター:甲南大学 3年 平川湧斗
製品の使いやすさや、大研医器ならではのオリジナリティを出すことに対して、とても熱い思いを感じました。
更に自社で作り上げた商品をよりグレードアップしたもので特許を取り続けるということにもとても感動しました!
これからも医療現場に寄り添った革新的な製品を生み出していく大研医器さんの今後が楽しみです!
レポーター:大阪国際大学 2年 藤山友汰
取材を通して、仕事に対する向き合い方が非常に印象的でした。社員の皆さんが楽しそうに働いており、自分の仕事に誇りを持ち、わくわくしている様子が伝わってきました。また、一貫して人への貢献を掲げている点にも感銘を受けました。こうした働き方は素晴らしいと感じ、私もそのように働きたいと思いました。
取材協力:大研医器株式会社
取材レポーター:北田大夢(甲南大学 3年)
平川優斗(甲南大学 3年)
藤山友汰(大阪国際大学 2年)
取材記事担当 :北田大夢(甲南大学 3年)
取材SNS担当 :片野源也(名城大学 3年)
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