提供:アイカ工業株式会社
取材日:2024年8月23日
①知ってた?身の回りはアイカ製品に囲まれている!
②なぜトップシェア? お客様に選ばれる秘訣とは!?
③化学×デザイン 日本を代表する企業に!
提供:アイカ工業(株)
アイカ工業は化学メーカーとしての強みを生かし、コア技術を培った基盤事業である化成品セグメントと、化学技術を活かした独創性の高い商品を提供する建装建材セグメントの2軸で構成されています!2024年3月期の事業別売り上げは、化成品が55%、建装建材が45%となっています。化成品では接着剤、建装建材ではメラミン化粧板が主力商品です。
提供:アイカ工業(株)
接着剤
アイカ工業の接着剤は普段私たちが使っているものではなく、工業用・施工用の接着剤です。自動車や工業製品を結合するための樹脂も作っています。
提供:アイカ工業(株)
メラミン化粧板
色やデザインが豊富で耐久性に優れており、主にテーブルや家具の表面材として使われる商品です。国内トップシェアを誇っており、化学技術を生かした機能性の高い商品です。住宅・商業施設・医療福祉施設・オフィス・宿泊施設など様々な場所で使用されています。
木目調、石、布やレザーなどの様々なデザインがあるよ!メラミン化粧板は印刷紙やクラフト紙に樹脂をしみ込ませて高温・高圧でプレスして作っています。プレスする時にはステンレスの板を当てていて、その板の凹凸で化粧板の表面仕上げが変わるよ。
国内トップシェアを誇る理由はなんだと思いますか?
簡単に言うと、デザインの豊富さと化学技術による機能性の付加、販売網です。抗菌・抗ウイルス、消臭、指紋レス、スクラッチレスなど、ニーズに合わせて機能性を付加しています。また、全国各地に販売代理店があるため、ほしいと思ったときにすぐに手に入れられるようになっています。
川口様
顧客のニーズに合わせた対応がトップシェアに繋がっているんだね!
メラミン化粧板と同じ作り方ですが、紙ではなく不燃の素材を加工したセラールという商品もあります。これは、傷や汚れへの強さが評価され、住宅ならキッチン、商業施設・オフィスビル・病院・学校・駅といった非住宅ならトイレや通路などで、壁面に使われている化粧板です。特にキッチンパネルとしてはシェアナンバーワンを誇っています!改築の時にも使ってもらいやすいように、既存の壁面を解体せずに下地として有効活用して直接重ね貼りするリフォーム工法も用意されています。
川口様
工事期間・時間の短縮によって費用軽減や工事現場の人手不足対策にも貢献しているんだね!
メラミン化粧板は、建築素材として板状のまま出荷されるだけでなく、カウンターやドアの形に加工してから出荷されることも。その代表商品が、SNSで人気の洗面化粧台「スマートサニタリー」です。
提供:アイカ工業(株)
洗面化粧台「スマートサニタリー」はカウンターのサイズや素材・色柄、ボウルや鏡などのパーツを選んでいくだけで、それぞれの洗面スペースに合わせたオリジナルの洗面化粧台ができるという商品です。インスタグラムで評判が広まったため、現在は公式インスタグラムも力を入れています!
提供:アイカ工業(株)
国内の建築市場は、人口減少とともに縮小していくと予想されるため、海外事業にも力を入れています。アジア・オセアニア市場を中心に、ニーズに合わせて一部現地仕様にカスタマイズしながら販売しています。
どのように海外事業を拡大しているのですか?
M&Aを活用して海外事業を拡大しています。ビジネスノウハウを持っている現地の企業をM&Aすることで、スピーディーな事業拡大を目指しています。また、日本で蓄積してきた技術とM&Aした企業の持っている技術を掛け合わせて商品開発をすることもあります。
川口様
ポスターを渡している様子!
アイカ10年ビジョンと中期経営計画に迫る!
アイカ工業は2017年に「アイカ10年ビジョン」を策定しました。国内建設市場の動向に左右されにくい骨太な経営体質への変革を図っています。また、化成品セグメント、建装建材セグメントのそれぞれで設定した”あるべき姿”を目指しながら、創立90周年を迎える2027年3月期に、売上高3,000億円、経常利益300億円を目標としています。
提供:アイカ工業(株)
提供:アイカ工業(株)
アイカ10年ビジョンの実現に向けた総仕上げとして、4年間で達成すべき目標と方針が中期経営計画が「Value Creation 3000 & 300」です。この中期経営計画は新たな付加価値(Value) を持続的に創出する(Creation)ことでアイカ独自のポジションを確立し、売上高3,000億円/経常利益300億円を達成することを目指しています。
初年度2024年3月期の決算では、売上高2,366.2億円、経常利益261.3億円を上げ、目標に向けて着実に前進しております。また、持続可能な企業グループであり続けるため、また、サステナビリティへの注目が高まり企業の社会的責任がより重視される経営環境を鑑み、前中期経営計画から財務と非財務を統合して策定しています!非財務面では、気候変動問題対応や、人的資本経営の基盤構築に特に注力しております。
川口様
提供:アイカ工業(株)
事業別の収益性と成長性を分析して、その結果から国内の化成品セグメントではコストダウンの徹底を行っていました。樹脂の種類や品番ごとに細分化しながら採算管理を徹底して商品の統廃合や適正な売り値に設定したところ、収益性を改善することができました。これらをはじめとした各種施策が功を奏し、2024年3月期には、前年比で営業利益が+23%、経常利益が+18%など増収増益を記録することができました。
化成品セグメントでは、木工・家具分野や建設・施工分野で培った接着・接合技術を応用し、自動車や電子材料、日用品といった非建設分野向けの事業を拡大するとともに、グループ会社間でのシナジーを創出しながら海外での飛躍的成長を目指しています。建装建材セグメントでは、長年事業展開してきた家具・什器と壁に加え、近年新規参入している床や天井に注力していきます。そして、ジャパンテクノロジーの海外展開を推進し、国内外でバランスよく成長していきます。他にも様々な取り組みを進めながら、アイカ10年ビジョンの達成と、さらなる成長を目指します。
提供:アイカ工業(株)
提供:アイカ工業(株)
塗装の代替として提案を進めている3次元加飾ハードコートフィルム「ルミアート」でボンネット等の外装を装飾した自動車。クルマづくりにおけるCO2排出量の削減も期待できる製品。
家具・什器用のメラミン化粧板を床用に応用した床材「メラミンタイル」。靴のすり跡などの汚れに強く、ワックスがけも不要なため、メンテナンスの手間やコストが削減できることから商業施設や病院などでの採用が増えている。
アイカ工業株式会社
経営企画部 広報・IRグループ長
川口修司様からのメッセージ
以上、アイカ工業株式会社(銘柄コード:4206)の取材報告でした!
レポーター:金城学院大学 2年 五十川瑠奈
ショールームで実際に商品を見ることで、アイカ工業様の工夫やこだわりを肌で感じることができました。特に、機能性の高さが評価されているメラミン化粧板は国内トップシェアで約7割を占めていて、私たちの身近な物にも使われていると知り驚きました。日本だけでなく海外にも展開し、市場によって商品をカスタマイズされているため、ニーズに合わせて細やかに対応されていると感じました。
レポーター:金城学院大学 2年 片岡美月
塗り壁材のジョリパットや不燃化粧板のセラールなど様々な建材を見学させていただき、アイカ工業様の類いない製品の特徴と工夫について知ることができました!車の液晶パネルや学校の学習机にもアイカ製品が使われていると知って、アイカ製品は生活を便利に豊かにしてくれていると感じました!
レポーター:名古屋大学 2年 稲葉琉斗
アイカ工業さんの化学技術を生かしたメラニン化粧版は世の中にあるたくさんの課題を解決しているなと感じました!またそれをお客様に選んでもらえる工夫を聞いた時シェアナンバーワンの所以が分かった気がしました!
レポーター:名古屋大学 2年 渡邉康介
化学技術とデザインを掛け合わせたアイカ工業にしかできない製品でシェアを獲得しており、シナジー効果と強みを活かした戦略が素晴らしいと思いました!また私たちの日常に実はアイカ工業の製品がたくさん溢れていることを知り、これまで以上に親近感が湧き、応援したいと感じました!
レポーター:名古屋大学 2年 西澤光咲
BtoBの会社は一般の人とは遠いところにあるイメージでしたが、学校の机や家の内装など、身近なところにまでアイカ工業さんの製品があることに驚きました。また、壁面が紙から出来ているということにも驚きました。海外展開する上では、現地のノウハウを一から築き上げるのではなく、M&Aによって効率よく、シナジーを起こしながら広げていくという工夫があることが分かりました。メラミン化粧板などが国内シェアナンバーワンであることに限らず、収益率の向上や安定した経営のための新規事業展開など、常に上を目指している点がすごいと思いました。
レポーター:名城大学 3年 片野源也
メラミン化粧板の市場においてトップシェアを誇っているアイカ工業様がなぜトップでいられるのかを取材だけでなく自分の目で見ることで顧客が使いやすいようにしているということをより理解することができました!
取材協力:アイカ工業株式会社
取材レポーター:稲葉琉斗(名古屋大学2年)
片野源也(名城大学3年)
西澤光咲(名古屋大学2年)
渡邉康介(名古屋大学2年)
五十川瑠奈 (金城学院大学2年)
片岡美月 (金城学院大学2年)
取材記事担当 :稲葉琉斗(名古屋大学2年)
取材SNS担当 :稲葉琉斗(名古屋大学2年)
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企画・構成・撮影:未来金融研究部
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