
提供:(株)オーケーエム
取材日:2025年4月21日
①船舶排ガス用バルブで世界シェアNo.1!
ー 世界で約40%、国内では90%以上の圧倒的なシェア率!?
②10万種類以上のカスタマイズができる!
③常に挑戦する会社であり続ける!

株式会社オーケーエム
代表取締役社長 奥村晋一様
経営企画部 経営企画課 課長代理 森川貴文様
経営企画部 経営企画課 チーフ 平尾大輔様
経営企画部 経営企画課 西川奈央様
他学生メンバー(後述)
業種
|
機械
|
本社所在地
|
滋賀県野洲市市三宅446-1
|
市場区分
|
東証スタンダード
|
銘柄コード
|
6229
|
現在価格
|

今回の取材記事担当は関西学院大学3年 山下奈々美です。よろしくお願いします!

オーケーエムさんはどのような事業を展開されているのでしょうか?
工業用バルブの開発、製造、販売を行っている会社です。
中でも船舶排ガス用バルブは、世界の約40%、日本国内では90%以上のシェアを持つ主力製品です。


90%もですか?!圧倒的な数値で驚きました!
バルブというと、あまり聞き馴染みがないのですが、一体どのようなものなのでしょうか?
簡単に言うと、流体を「流す」「止める」「絞る(調節する)」ための機器です。
バルブの弁を開け閉めすることで、この流れを調節しているのです。
流体は水や空気だけではありません。油や粉体、ドロドロしたスラリー状のもの、酸性からアルカリ性の液体、さらには低温から高温、低圧から高圧までーー扱う条件は多岐にわたります。


そうなんですね!このバルブとは主にどのような場面で使われているのでしょうか?
その使用場面も合わせて、オーケーエムで作られているバルブを紹介していきますね!

弁体とは
バルブの部品の一つで、流体の流れを制御するために動く部品のこと。流体の流れを制御し、流れる量を調節します。心臓にある弁のような働きをするものです。
現在はバルブの開発・製造・販売を行っているオーケーエムさんですが、元々はノコギリ屋さんだったそうです。次第にノコギリの需要が減っていったことから、同じ鉄製品であるバルブに目をつけたんだとか、、
バタフライバルブ
特徴:オーケーエムの製品の中で売上の83%を占めており、丸いお皿のような弁体を開けたり閉じたりすることで流れをコントロールしています。狭いところでも使い勝手がよく、物体の流量を調節しやすいです。
使用用途:比較的綺麗な水やガスに使用することが多く、ビルの空調や水道の配管などによく使われています。
ピンチバルブ
特徴:ゴムチューブを押し挟んで流路を開閉するため、固形物が混入しても完全に遮断することが可能です。ゴムチューブを交換するだけで使い続けることができるため、メンテナンスが容易なのも長所です。
使用用途:泥や粉体が混ざった、どろどろしたスラリー状の流体が通る配管などでよく使われています。
ナイフゲートバルブ
特徴:先端の尖った弁体を上下にスライドすることで、流体をカットしながら開け閉めをします。一般のバルブでは処理できない流体を止めることが可能です。(ex.粉粒体、固形物など)
使用用途:下水処理場や火力発電所など、固形物や粉体を含む流体を制御するときに多く使われます。
オーケーエムの強み

オーケーエムの強みについて教えてください。
10万種類以上のバルブのカスタマイズが可能だというところですかね。


10万種類ですか?!凄い数ですね!それはどのようにして可能にしているのでしょうか?
まず、バルブの種類が20種類ほどありまして、その配管によってサイズを用意し、流す物体に合わせて材質を変えます。そして後は、手動、モーター、電気、空気圧など、どのように流体を動かしていくのかによって変わります。バルブの種類は20種類とそこまで多くありませんが、サイズが10mm単位、50mm単位、あるいは100mm刻みと非常に細かく指定できます。
このように非常に単純な構造でありながら、それらを組み合わせることで約10万種類のバルブが出来上がるのです。


なるほど!そのような構造でバルブが作られていたのですね!1点疑問なのですが、そのようなバルブのカスタマイズ製品を取り扱っている企業さんはオーケーエムさんの他にないのでしょうか?
それがなかなかないんですよね。他の企業さんには真似できないほど種類が豊富であるので、量産品では対応できないところに手が届くというところが我々の強みです。


多様なカスタマイズを実現できるオーケーエムさんならではの強みですね!流石です!

取材の様子

ここ最近情勢が安定しておらず、業界によっては株価も大きく動いているように見えます。そうした中で、オーケーエムさんへの影響はどうでしょうか?
ある業界で需要が一時的に落ち込んでも、別の業界で新たな設備投資が始まれば、そちらに需要が移ることもあります。私たちは、さまざまな分野に製品を提供しているため、特定の業界に依存せず、安定した受注につながっているのが強みです。


なるほど!色んな業界で使われているからこそ、安定した事業基盤がオーケーエムさんの強みなんですね!
アンモニアバルブに注目!

オーケーエムさんの今後の成長戦略についてお聞きしたいです。
アンモニアは燃焼する際に二酸化炭素を排出しないため、近年脱炭素燃料として注目されています。オーケーエムでは、そんなアンモニアを使うアンモニア燃料船向けのバルブを現在開発中です。このアンモニア用のバルブで、2030年までに世界でのシェア率50%を獲得することを目標としています。それに加え、今後需要が拡大していくであろう液体水素用のバルブの開発も進めており、次世代エネルギー分野への挑戦を続けています。


なるほど!これからの脱炭素向けバルブの開発に期待ですね!

社内にポスターを貼っていただきました!

今後の展望としては2つあります。
まず、一つ目は生産性を上げることです。今は人の力で製品をカスタマイズしていますが、それを仕組みとして落とし込むことで、より短納期で回し、一人当たりの売上を増やして行きます。
2つ目は、我が社は昔から挑戦が好きなので、あまり躊躇せず、新しいことに踏み込んで常に挑戦し続ける会社であり続けたいということです。子供達に勧められる会社であるためにも、その姿勢を崩さずいきたいですね。
詳しいIR情報はこちらから!

奥村社長よりメッセージ

以上、株式会社オーケーエム(銘柄コード:6229)の取材報告でした!

レポーター:甲南大学 4年 北田大夢
オーケーエム様は、ニッチな分野において確かな強みを築かれ、自社の専門領域を確立されていると感じました。また、お客様との関係を長期にわたって大切にされる姿勢からも今後のさらなる成長が非常に楽しみです。

レポーター:甲南大学 4年 平川湧斗
普段目にする事が滅多にないこともあり、バルブに複数の種類があることを知りませんでした。量産品ではなくオーダーメイドに力を入れて現在の地位を確立されてきたことにとても感銘を受けました。世の中に必要不可欠なバルブで我々を支えてくださっているオーケーエムさんの今後が楽しみです。

レポーター:立命館大学 3年 伊藤悠真
オーケーエム様は、ノコギリ事業からスタートし、現在ではバルブ事業を通じて、さまざまな産業を陰ながら支えていらっしゃいます。その歩みは、常に時代のニーズを的確に捉え、変化に柔軟に対応しながら成長を遂げてこられたことを物語っていると感じました。今後のさらなる発展が非常に楽しみです。

レポーター:関西学院大学 3年 山下奈々美
オーケーエム様は、他社の既製品では対応できないようなバルブをオーダーメイドで手がけてきたことで、独自の技術力を培ってきました。その強みを活かし、船舶排ガス用バルブでは国内シェア90%という圧倒的な実績を誇っています。今後伸びるであろうアンモニア用バルブの販売もすでに開始されており、それに加え、水素バルブの開発も進めているとのことで、今後さらに発展していくと感じました。オーケーエム様の今後の成長が非常に楽しみです。
取材協力:株式会社オーケーエム
取材レポーター:北田大夢(甲南大学 4年)
平川湧斗(甲南大学 4年)
伊藤悠真(立命館大学 3年)
山下奈々美(関西学院大学 3年)
取材記事担当 :山下奈々美(関西学院大学 3年)
取材SNS担当 :平川湧斗(甲南大学 4年)
当ホームページは株のトラ®独自の見解が含まれており、特定銘柄の推奨や株価の上昇または下落を示唆するものではありません、最終判断はご自身にて行って下さい。
本記事の内容の著作権は株のトラ®に帰属します。
企画・構成・撮影:株のトラ®
企業様へ
『学生向け上場企業レポート』取材希望の企業様は未来金融研究部(kabutora@k-tora.com)までお問い合わせ下さい。
※投資にさらに興味を持ってもらうことを目的としているため、市場は問わず上場企業様の取材をさせて頂いております。
