エレコム(株)【6750】

取材日:2024年8月26日

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①あなたはいくつ使ってる?日常を支えるエレコム製品たち!
②自社工場を持ってない!?エレコムの戦略とは!
③リベンジに燃える!?海外展開!!


エレコム株式会社
代表取締役会長 葉田 順治様(リモートにて参加して頂きました)
 財務企画部 部長 山田 敏雅様(上段左)
 財務企画部次長 兼 財務企画課課長 小柗 博様(上段右)
他学生メンバー(後述)

今回の取材記事担当は甲南大学3年生 平川湧斗です。よろしくお願いします!
東証プライム市場上場のエレコム株式会社(銘柄コード:6750)に取材させて頂きました!

どんな会社?

エレコム株式会社は、1986年に設立された日本の電子機器メーカーです。主にコンピュータ関連の周辺機器を取り扱い、PCやスマートフォン関連製品、TV・AV関連など、幅広い製品とサービスを提供している約40年の歴史を誇る企業です。

何をしてる会社?

4つの主要事業を紹介!

PC関連事業

エレコムの代表的な事業として、マウスやキーボード、インク用紙といったPC関連機器の販売があります。これらの製品は、機能性とデザイン性を兼ね備えており、幅広いユーザー層に支持されています。特に、価格帯の手頃さと使いやすさが評価されており、一般消費者から企業まで幅広い市場で受け入れられています。


スマートフォン・タブレット関連事業

急速に進化するスマートフォン市場に対応するため、エレコムはスマートフォンケースや画面保護フィルム、充電器、ケーブルなどのアクセサリーを提供しています。新しいスマートフォンモデルの発売に合わせて、迅速に関連製品を展開することで、市場シェアを拡大しています。例えば、エレコムはiPhoneやAndroidの最新機種に対応したアクセサリーをいち早く市場に投入し、ユーザーの多様なニーズに応えています。

TV・Audio Visual関連事業

エレコムは、TV・Audio Visual関連製品も販売しています。レンズクリーナーやBluetoothイヤホン、HDMIケーブルなどです。


周辺機器

ネットには欠かせないルーターやUSBメモリ、外付けのストレージも販売しています。

例えば、エレコムのメモリ製品は、家庭用から業務用まで対応するラインナップを持ち、多くのユーザーに選ばれています。これにより、エレコムは「信頼性のあるブランド」としての地位を確立しています。

エレコムのここがすごい!

迅速な開発力
エレコムは年間2000種類以上の新製品を市場に投入しており、そのスピードと多様性は業界内でも特筆すべき点です。特に、技術革新の激しいスマートフォン市場においては、最新デバイスに対応する周辺機器を迅速に開発・販売することで、市場ニーズに即応しています。このような柔軟な製品開発力は、ファブレス(自社工場を持たない)戦略によって支えられています。エレコムは生産を外部パートナーに委託することで、製造のリスクを低減し、需要に応じた柔軟な対応を可能にしています。

開発や材料調達をスムーズに進めるノウハウがあるのですか?

そうですね。開発したものを調達、すなわちファブレスなので主に海外の協力工場で生産してもらって日本に運びこみます。ITインフラ効率的な国内物流といった基盤があるので、その製品を売り込む営業までが全てパッケージ化されてる状況です。そのため、スピード感を持って対応できています。

葉田会長

なるほど。スピード感を大事にすることが当たり前のようになっているのですね!

ある意味エレコムの文化になっていると言えると思います。

葉田会長

そんな体制が企業の性質として残っているのは凄いですね!

取材の様子

製品開発へのこだわり

競合他社も複数存在する中でどのような点を考慮しているのでしょうか。

多くのお客さんに選ばれるためにどの様な工夫をしているのでしょうか?

ファーストインプレッションを大切にしています。数分の間に選んでもらえるようなデザイン性と利便性にこだわっています。

葉田会長

他にもこだわりはありますか?

サポート体制品質管理製品の検証にも力を入れています。これらをきちんと行うことがエレコムのブランド力に繋がっています。

葉田会長

ファーストインプレッションと信頼によってエレコムは選ばれているのですね!

マーケティングと販売戦略
エレコムの販売チャネルはBtoBとBtoCの大きく分けて2つに分類されます。現在の売り上げ比率は、BtoBが30~40%BtoCが60~70%を占めています。このうちBtoC領域のECサイトでの売り上げは約17%、家電量販店での売り上げは40%程であり、実店舗での販売はもちろん、オンライン販売の強化にも力を入れています。

BtoB BtoC DtoC ECってなに?

BtoB (Business to Business)⇒ 企業と企業のやりとり

BtoC (Business to Consumer)⇒ 企業と個人のやりとり

DtoC (Direct to Consumer)⇒ 自社のみでお客さんに売る

EC (Electronic Commerce)⇒ インターネットを介したやりとり

社内にポスターを貼っていただきました!

今後の展望は!

BtoB市場の拡大

エレコムはBtoC市場だけでなく、BtoB市場での存在感も強めています。企業向けネットワーク設計や放送・通信・セキュリティ関連の機器販売やサービスなど、法人向けソリューションの拡充を図りつつ、買収や提携を通じてさらなる事業の強化を目指しています。
具体的には、セキュリティカメラNAS(ネットワークHDD)、産業向けPC・タブレットなどの注力商材と、工事・保守・サブスクリプションを掛け合わせたソリューションの企画力と販売力を高めます。学校、医療、製造、社会インフラといった市場を中心に、既存の販売代理店との連携を強めるとともに、法人エンドユーザーへの直接営業も進め、顧客満足度を高めることを目指しています。

国際市場での再挑戦

過去、海外展開でうまくいかず、苦労した経験があります。しかし、エレコムはアメリカなどの国際市場への再挑戦を積極的に進めています

海外へ再進出するためにどのようなことを気を付けていますか?

いわゆるBtoCの形を取らない、現地のお店では売らないようにしています。

葉田会長

なぜ海外向けにはBtoCをしないのですか?

海外にはまだ足がかりがあまりありません。さらに、過去の失敗から現地のお店の棚に商品を置いてもらうことはとても難しいと分かりました。そこで、需要が上がってきているECサイトでの販売に力を入れることからはじめています。

葉田会長

以前の経験が活かされているのですね!

そうですね。アマゾンといったECサイトから認知を広げていき、最終的にはDtoCの自社WEBサイトを中心に展開することを視野に入れています。

葉田会長

サステナビリティと社会貢献

エレコムは”Better being”、すなわち「より良き製品、より良きサービス、より良き会社、より良き社会の追求」をグループのパーパス・存在意義として掲げ、利益追求だけでなく、社会貢献活動にも注力しています。特に、実際に行動、活動することを重視しています。

気候変動への対応やCO2削減では、グループの工場や研修所に太陽光発電を取り入れており、また地球環境保全の観点も含めて三重県では自然林再生事業(ELECOM FOREST~エレコム自然の森づくり)を進めています。
社会貢献活動にも積極的に取り組んでおり、最近では児童養護施設「東紀州こどもの園」建設への寄付や、また神奈川県の葉山町と協定を結び、災害時に当社が有する研修施設を避難所として使用いただくことを取り決めています。

学生へのメッセージ!

山田 敏雅様 小柗 博様よりメッセージ

以上、エレコム株式会社(銘柄コード:6750)の取材報告でした!

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レポーター:甲南大学 3年 北田大夢
 取材を通じて、エレコムさんが自社で工場を持たないファブレス企業であることを知り、製品開発における柔軟性と、強力な販売網に対する自信を感じました。また、ECサイトでの売り上げが他社と比較して高い割合を占めている点も印象的であり、これまでの成功に裏打ちされた販売戦略が功を奏していることが伺えます。今後、さらにどのようにして売り上げを伸ばしていくのか、その成長に大いに期待しています。

レポーター:甲南大学 3年 平川湧斗
 エレコムさんの取材を通して、まず、技術革新の速い電子端末等の周辺機器を提供し続ける開発体制が、当たり前になっていることに驚きました。さらに、かわいらしいモバイルバッテリーや、クリームソーダカラーのイヤフォンを提供する等、デザインへのこだわりも感じられたことが印象的でした。
スピード感、対応力、デザイン性、全てにこだわった製品を提供し続けるエレコムさんの今後のが楽しみです!

レポーター:大阪国際大学 2年 藤山友汰
 エレコムさんの取材では、製品開発のスピード感がまるで企業文化の一部のように定着していると感じました。担当者の方々が自社の強みをしっかりと理解し、それを最大限に活かしている姿勢に感銘を受けました。市場のニーズに迅速に対応するための柔軟な開発体制は、エレコムさんの成長を支える大きな要素だと実感しました。効率と柔軟性を両立させるエレコムさんの姿勢に、非常に深い印象を受けました。


取材協力:エレコム株式会社
取材レポーター:北田大夢(甲南大学 3年)
        平川湧斗(甲南大学 3年)
        藤山友汰(大阪国際大学 2年)
取材記事担当 :平川湧斗(甲南大学 3年)
取材SNS担当 :片野源也(名城大学 3年)
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