提供:(株)デ・ウエスタン・セラピテクス研究所
取材日:2024年6月20日
①相手は世界!?下剋上業界のバイオベンチャー!
②業績じゃない!バイオベンチャーのここを見ろ!
③今後期待の眼科疾患に注力!!
株式会社デ・ウエスタン・セラピテクス研究所
代表取締役社長 日高有一様(上段右から2番目)
経営管理部 部長 山北真子様(上段右から1番目)
他学生メンバー(後述)
今回の取材記事担当は名古屋大学2年 稲葉琉斗です。よろしくお願いします!
東証グロース上場のデ・ウエスタン・セラピテクス研究所(銘柄コード:4576)に取材させて頂きました!
提供:(株)デ・ウエスタン・セラピテクス研究所
独自の創薬のノウハウを活かし、画期的な創薬にチャレンジするバイオベンチャー企業!「日本発の画期的な新薬を世界へ」というビジョンのもと、新薬を患者のみなさまに届けることを目指して研究開発活動に取り組んでいます!
既存薬とは違うメカニズムを有することにより効果を発揮するものや、治療薬が存在しない病気を対象とした非常に価値の高い「画期的な新薬」を莫大な費用を時間をかけて開発しているんだね!
バイオベンチャーはヘルスケア業界のなかでも細かく細分化された専門分野に特化して開発研究するのが特徴です!
例えば自社では、眼科領域に特化した薬を作っています!
出典:厚生労働省ホームページ
(https://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/04/dl/s0421-4c_0002.pdf)
製薬には「基礎研究」→「非臨床試験」→「臨床試験」→「承認申請」→「販売」というパイプラインがあるなかで主に「臨床試験」の一部までを担い、企業によっては自社ですべてを一貫したり、他社と協力したりします!
大手製薬会社との違いはなんですか?
大手製薬会社は広く浅く様々な病気に取り組むという点でバイオベンチャーとは
違います!そのため大手製薬会社は自分たちで開発しきれない部分をバイオベンチャーと協力するといった関係もあります!
日高様
莫大な開発資金がかかるため、赤字体質の業界ですが、開発した薬で会社が大きく黒字に変わるような可能性を秘めた業界です!
業界の特徴として、開発した一つの製品(薬)で数兆円規模の
売り上げが立つことがあります!薬の開発の成功、上市(じょうし)によって時価総額が急に数百倍になることもあり、名の知られていない企業がいきなり名をあげることもあります!これが下剋上業界と言われている所以です!
創薬の成功率が低いとのことですが、開発中止の判断をされるときはどのような場合ですか?
難しいのは、良くも悪くもない結果が出た時と、効果はいいが副作用も強い時です。 その場合は副作用と薬の利点を比べ、副作用が利点よりも大きいと感じた時に中止の
決断をします。
日高様
「上市」とは、新しい薬が開発されて市場(市場とは、薬が売られる場所)に出されることを指します。つまり、新しい薬が病院や薬局で買えるようになることです。
上市は、病気で苦しんでいる人たちに新しい治療法(ちりょうほう)を提供するための重要なプロセスです。新しい薬が市場に出ることで、患者(かんじゃ)さんたちがより良い治療を受けられるようになります。
取材の様子
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所の挑戦!!
バイオベンチャーのスタートはアメリカであり、現在も製薬会社の時価総額上位はアメリカと欧州でほぼ独占状態です。
理由として、バイオベンチャーに出資される金額にはアメリカでは数十億ドル、日本では数億ドルといった違いが大きく影響しています。
自社では、国内だけでなく世界中の薬の市場に対して、独自の新薬で挑み続けています!
提供:(株)デ・ウエスタン・セラピテクス研究所
多くの開発資金を必要とする日本のバイオベンチャーは足りない資金をまかなうため新薬の権利を一部譲渡します!(ライセンスアウト)それにより数十年の支払いの計画が組まれ
・フロントマネー収入
・マイルストーン収入
・ロイヤリティ収入 による安定的な資金調達が可能になります
日本のバイオベンチャーはライセンスアウトの関係もあり、ライセンスアウトをしない海外バイオベンチャーに比べてまだまだミドルリスク・ミドルリターンです。
「いかにハイリスク・ハイリターンで、日本企業がパイプラインの下流まで挑戦できるか」を日本のバイオベンチャーを盛り上げるべく挑戦しています!
日高様
クロスセルは、顧客が何かを買ったときに、それに関連する別の商品を勧めること。
アップセルは、もっと高価格または高品質の商品を勧めること。
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所の技術力とは
提供:(株)デ・ウエスタン・セラピテクス研究所
当社がバイオテクノロジーを活用し、特許を有していた技術になります!今では当たり前だが、創薬では薬の標的となるターゲットを明確にしなければなりません!普通はターゲットを明確にしてから薬を投与しますが、本技術を使うと、動物に薬を投与し効果が出たもので、後からターゲットを明確にできます!
長年の研究活動で蓄積された、当社の化合物ライブラリーは薬効、安全性、物性等に優れた化合物が多く、ここから新薬候補化合物が創製されております。
提供:(株)デ・ウエスタン・セラピテクス研究所
他社に比べて少ない候補で有益な候補を見つけているので、比較的高い成功率を得られています!
日高様
学術的に様々な研究をされていた創業者から受け継いだ、充実した分子薬理学的データ及び解析能力がドラッグ・デザイン力への大きな強みとなっています!この高いドラッグ・デザイン力によって、何万分の一と呼ばれている新薬開発の中で、高い確率で新薬候補化合物を創り出すことができています!
眼科領域に取り組む!!
提供:(株)デ・ウエスタン・セラピテクス研究所
医薬品業界のなかで眼科をやっている会社は実は少ないんです!また、目は人の生活のクオリティ(QOL)に大きく影響してくるもので、ネット社会で目が悪くなる人も増えていくため、市場は今後拡大していくと思われます!実際、日本国内では特に高齢化による緑内障の市場も拡大していますし、実は、外国の方は骨格上、緑内障になりやすい傾向もあり、海外の方が緑内障の市場は大きいんです!
目というのは独立した器官で、唯一外から中が透けて見える器官らしく、最新技術を初めて試してみる場としての市場も大きいです!最近では、遺伝子治療や再生医療も目から入っていくとも言われています!医学研究において「目」は本当に重要な器官なのです!
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所では今後、再生医療などの最新技術を導入し、それを目で開発する。そして自社の技術をブラッシュアップし、薬を待っている患者に届けてまいります!
代表取締役社長 日高有一様からのメッセージ
以上、株式会社デ・ウエスタン・セラピテクス研究所(銘柄コード:4576)の取材報告でした!
レポーター:名古屋大学 2年 稲葉琉斗
日高社長のチャレンジャー精神にすごく刺激を受けました!
なかなか自分たちのなじみのないバイオベンチャーですが、薬を待つ患者さんのために
莫大な資金を使って開発されているのを知って、本当にかっこいいなと感じました!
世界を視野に入れ、日本のバイオベンチャーをリードしていってほしいなと思いました!
とても応援したくなり企業さんでした!
レポーター:名古屋大学 2年 渡邉康介
社長が何度もおっしゃっていたリスクを冒さないとアメリカのバイオベンチャーには勝てないという言葉がとても印象的でした。業界全体として日本の製薬市場を盛り上げていこうとされている姿勢がとてもかっこよかったです。
先の見通しずらい製薬業界で新たな薬に挑戦する姿に注目していきたいと思います!
レポーター:名城大学 3年 片野源也
取材を通して日本において、バイオベンチャーは上市するのが大変なため非常に難しい業界だと感じました。しかし、そんな業界の中で、人々の健康のために開発を続けるデ・ウエスタン・セラピテクス研究所様の今後の開発に期待したいです!
レポーター:名城大学 2年 箕浦琢真
創薬開発という難しい業界のなかでも、ライセンス先や資金調達方法を工夫し、活躍していることに感動いたしました!また、日本のバイオベンチャーをより盛り上げていきたいという思いに、今後の活躍を期待したいです!
レポーター:名城大学 3年 岡凌央
バイオベンチャーという業界が売り上げではなく、他の観点で大きく評価されるところが特徴的でとても面白いなと思いました!特に上市をした実績のあるバイオベンチャーの少なさやアメリカのバイオベンチャーとの違いには驚きました!日本のバイオベンチャーのニュースにも今後注目してみたいです!
レポーター:名城大学 2年 内山愛叶
一つの薬を創るのに約10年かかり、たくさんある物質の中から数を絞って研究を行わなければいけないというリスクがあるなかで、日高社長の慎重かつ大胆な決断が競争が厳しいバイオベンチャー市場で生き残る要因になっていることが分かりました。製薬会社が販売するほとんどの医薬品はバイオベンチャー企業が開発したものであり、膨大な時間とコストをかけた一つひとつの医薬品によって医療や私たちの健康が支えられているのだなと実感しました。
レポーター:金城学院大学 2年 五十川瑠奈
今回の取材を通して、バイオベンチャーならではの経営の難しさを感じました。デ・ウエスタン・セラピテクス研究所様は、臨床後期に莫大な費用と時間がかかり開発失敗のリスクがあるため、ライセンスアウトを臨床前期以前で行うことが多いそうですが、その分リターンも少ないという現状があります。また、日本と米国では市場の規模に大きな差があるため、上市した際に米国は先行投資した資金を回収しやすいですが、日本で回収できることは多くありません。このように、開発プロセスや市場の大きさなどを説明していただいたことで、バイオベンチャーでは先行投資するための資金調達が重要であり、新薬開発の鍵を握っていることを知りました。
レポーター:金城学院大学 2年 五十川瑠奈
ベンチャーキャピタルについて
取材協力:株式会社デ・ウエスタン・セラピテクス研究所
取材レポーター:稲葉琉斗 (名古屋大学 2年)
渡邉康介 (名古屋大学 2年)
箕浦琢真 (名城大学 2年)
岡凌央 (名城大学 4年)
片野源也 (名城大学 3年)
内山愛叶 (名城大学 2年)
五十川瑠奈 (金城学院大学 2年)
取材記事担当 :稲葉琉斗 (名古屋大学 2年)
取材SNS担当 :稲葉琉斗 (名古屋大学 2年)
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企画・構成・撮影:未来金融研究部
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